伝統的な藍染め


藍は、藍草の葉に「青藍」として存在し、醗酵させると「白藍」として水に溶けて液の中に存在するようになります。
そこに糸や布を入れると藍は付着し、外に出すと酸素と結合(酸化)して、もとの青藍に戻って青くなるのです。
だから藍染は、「染める」とも言うけれど、「付ける」とも言います。

酸化して青くなった藍は、もうどこにも付着しなくなる。
つまり、色移りはしません。
定着すれば、色落ちもしません。

糸や布に付着した藍の上に藍を重ねると、つまり、何度も何度も染めると、青味が濃くなります。
付着ですから、糸や布の中に、藍の青い色は入って行きません。
つまり、コーティングしているようなもので、その分擦れに強く、繊維を丈夫にするのです。
当然、洗濯にも強くなりますから、野良着などの労働着に適しているのです。

綿・麻・絹・毛と、天然繊維全てを染めることが出来ます。
レーヨンなどの半天然繊維も染まりますが、石油系の合成繊維は、一切染まりません。

糸や繊維に付着した「藍」が様々に働き、(毒)虫除けと言われ、抗菌作用や遠赤外線効果があることや紫外線防止などと言ったことで、人間の役にたってきたと言います。
だから7000年近く、人間は藍を染め、使ってきたのでしょう。

以上は伝統的な藍染のお話しです。

 原材料
 

すくも
畑で育てた藍草を、花が咲く前に刈り取り、葉と茎に分け(藍は葉の中だけに入っています)、葉に藍が出やすいように傷を入れ、水はけの良い土間に積んで水を打ち、ムシロを掛けて寝かせ、100日の間に十数回切り返しては水を打ち、醗酵させて完熟したもの。

写真は、徳島から送られてきた「すくも」です。

完熟しているかどうかは、臭いで分かります。
アンモニア臭がして臭いのは、まだ未熟な証拠。
これは堆肥も同じです。
  
 

 藍染だけでなく、染めにとって水の善し悪しは決定的に重要です。
江戸の紺屋が、良い水を求めて度々引っ越したという話も、さもありなんと思う。

紺邑は、地下129m掘った地下水を使用しています。
この水の特徴は、弱アルカリ性で酸素をあまり含んでいないことにあります。
藍染にこれほど適した水に、私はあったことが無い。
もちろん安全で飲んで美味しく、この水で炊いたお米は格別だし、お茶もコーヒーも結構なものです。
 

灰汁
良い水で、堅木を燃やした灰から「灰汁」を採ります。
灰汁以外の水は一切使いませんので、大量の灰が必要ですが、これがなかなか手に入りにくい。
幸い、工房のある山里は、皆さん薪ストーブだし、椎茸栽培などにも薪が使われているし、林業の盛んなところでしたから、比較的手に入りやすいところ。
それでも足りませんから、色々なところから頂いております。
紺邑は現在、主にナラの木の灰を使っています 
 

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